03.みずみずしさを感じさせる蒼空色

千々岩英彰先生が著した『図解世界の色彩感情事典』でも分かるように、青は世界で最も好まれている色といってよいでしょう。さまざまな「好きな色」調査のランキングでも青は常に上位に入っています。世界中で青が好まれるのは、青から連想する空や海を好ましいと思う人が多いからでしょう。

青は日本でも好まれている色です。嗜好性の高さは文化を創ります。その一つには言語文化があります。日本で青が好まれている証しに「あお」は「青」のほか、「蒼」「碧」といった漢字も用いられることが挙げられます。言語表現の豊かさはその国の感性そのものと言ってもよいでしょう。

「青信号の青は青じゃなくて緑」といった話を聞いたことがあるかもしれません。的確な指摘ですが、こうした青の用い方は、青信号に限りません。「青葉」「青竹」ともいわれるように、青は緑も含んだ色の名称としても用いられます。

「蒼」や「碧」も、伝統的には緑の印象が強い「あお」です。「蒼」は「くさへん」に「倉」と書いているように、草木の色と関係が深いことが分かります。「碧」も「碧玉」といった緑の石を表す文字です。漢字の意味を紐解くと、「あお」が幅広く用いられ、普及していったことが伺えます。

今日では晴れわたった空を「蒼天」「蒼空」とも呼ぶようになっています。fillwithのスムース・フィックスセラムのアイテムカラー「蒼空」は、みずみずしい印象を託した緑みの青を表しています。

「スムース・フィックスセラム」